４．シーン片っ端萌え語り

　ここからは腐女子視点の萌え語りなので本当ウザイと思います。まっとうな感想を期待する方はご注意ください。

【囚人の歌】のっけから正しくない見方ですが、後列の囚人を見るのがオタクの楽しみでした（笑）マリウス、テナルディエ、アンジョルラス役の方が、顔を汚して囚人服で並んでいるので。駒田さんはさすがに見つけやすいです。動きで何となくわかるので。バルジャンとジャベールがやりとりをはじめると、野次馬っぽくチラチラ観ていたりもする。

　で、ときどき隣の囚人＝マリウスとケンカしたりもします。駒田さんと岡田さんが殴りあいになりかかって、看守に羽交い絞めにされる図とかひっそり愉しんでおりました。

【仮釈放】落穂拾いをしながら皆で可哀相なバルジャンをいぢめるの図。前方の席だと、駒田さん演じる労働者がバルジャンをバカにして「ヘッ！」と吐き捨てる生声が聞こえてきます。

【司教】ツボにハマるとぶわっと涙が込み上げてしまうところ。別所さんのバルジャンはこの場面で、椅子にも座らずパンをガツガツ喰うわ、司教様が燭台を渡そうとするときにも俺ノ鞄ヲ取ルナ！って抵抗したり、司教様が一生懸命呼び止めているのに捕まった獣のようにジタバタ逃げ出そうとしたり、本当に理性のない野獣のようです。その暴れる野獣の両肩を、力強く掴んで振り向かせ、正面から目を覗き込み（ここで初めて別所バルは司教様の目を見る）「あなたの人生私が買った」改心の一撃。素晴らしいです。

【バルジャンの独白】ここの迫力で、その後の舞台でどれだけバルジャンに移入できるかが決まる気がします。後のジャベールの「自殺」と同じ旋律で象徴的。

【一日の終わりに】大好きなナンバーです！　ソロよりも合唱が好きなもので。「この荒波が〜」あたりの高音が決まると、鳥肌が立ちます。毛布やフードを深くかぶった貧民達が歌いながら手を伸ばし、ずりずり前進しながら「命をくれと」と囁く歌詞もインパクト強し。

【工場】ファンテーヌとファクトリーガールの女の戦いが壮絶。でもまたオタクは後方を見てました；男性労働者として賃金をもらう列に並ぶ労働者役の駒田さん。もっとくれよ〜みたいにごねた挙句に、早くしろよと後ろの岡田さん演ずる労働者にぺちぺちお尻を叩かれる。肩とかじゃなくてお尻を叩くところがツボ（笑）その後はファンテーヌたちのやりとりをニヤニヤ見ながら二人で談笑したり。「娼婦かね」でヒューッと冷やかす駒田さんも好き。こういう冷やかし役が何でこんなによく似合うんでしょう。

【夢やぶれて】かなり昔に岩崎宏美さんが紅白で歌って以来、大好きだったナンバー。けれどこれがレミゼの歌だと確認したのはやっと今頃でした。サビを強く歌い上げてから、夢はかえらない、と落ちるあたりがはかなくて好きです。

【ラブリィレイディ】どういうわけだか、いちばん最初に憶えるメロディ。うっかり私生活の鼻歌で「早いの大好き」とか口ずさんでしまうので注意が必要。娼婦たちがものすごく色っぽいです。オペラグラスでドキドキ覗くなっちゅうの（笑）とくに剣持さんは色っぽくてびっくりしました。あの清楚なコゼットを同じ舞台で演じているというのに。ファンテーヌの「抱いてる女は死んでるわ」発言もグサリとくる歌詞です。

【ファンテーヌの逮捕】ここは何と言っても、ファンテーヌを足蹴にするジャベール！　何でこんなのが好きですかね、たいがい私もＭですかね。「まともな仕事に正しい報い」ファンテーヌの苦境を知らぬ、ジャベールの正論。歌い上げるところではありませんが、妙に好きな音程です。

【馬車の暴走】暴走後のバルジャンとジャベールのやりとり。ジャベールから帽子を受け取って「話を続けろ〜」と聞くバルジャンの後姿がカッコいいんです！　すらっと長い脚に、市長様の衣装。堂々と背筋を伸ばした後姿に、かすかに走る緊張と動揺。それをじっと観察しながら試すように話すジャベール。

　あとジャベールが退場間際に警棒をくるっと脇に抱え、カツン！とかかとを揃えて行く仕草が嫌味ったらしくカッコ可愛い〜。この仕草は今さんジャベールがいちばんかしら。この二人のやりとりはことごとく萌えますな。

【裁判】名乗るか名乗らざるべきか、葛藤の末に自らの胸を開いて囚人の焼印を見せ、徒刑囚であることを告白するバルジャン。彼の生き方がくっきりと示される一瞬。別所さんのように最後の音が上がると快感です。

　ちなみに、裁判官の席でうろたえて木槌をカンカン叩いている岡田さんもオタクの観察ポイントでした。←っちゅうか、マリウス役は岡田さん限定か、自分。駒田さん12回に次いで多く見たのがたぶん岡田さん10回ではないかと思われる。

【ファンテーヌの死】切ない。目覚めたらあの子に会いに行くわ、という歌詞が本当に切ない。はかなく透き通って消えてしまいそうなのファンテーヌの、手を温め、ためらいながらも抱いて支えるバルジャンがやさしくて好きです。下心とか一切見えなくて、崇高で清らかなシーンです。

【対決】大好きなナンバー！（って、何曲に書くつもりだろう）暗い片隅にいつの間にか立ったジャベールが歌い出す「市長様追いつづけたぞ」の「ぞ」の低音がたまらなく好きなのです。地の底まで追っていきそうで。そこに乗る、バルジャンはむしろ高音。子供のために見逃してくれとかき口説きv.s.前科者のいうことなんか聞く耳持たないジャベールのコンプレックス丸出し自分語り。

　ここは組み合わせによっていろいろな風味。プレビューのときは何も感じず、今井さん×今さんの組み合わせではじめて「お？　このシーン血が沸くぞ」と気付きました。別所さん×岡さんのときは、互いにメインを強くサブを弱くでパートを分けるので、歌詞が聞き取りやすい。互いを引き立てあい、息ぴったりで「ジャベール！」重なり合う。そして、山口さん×内野さんの組み合わせも素晴らしい。朗々と歌うバルジャン×興奮して叫ぶジャベールなのですが、「ジャベール」のところは息ピッタリでバシーンと火花が飛びそうな勢いでぶつかる。おぉ〜、これよこれ、と大興奮！

　で、結局は説得をあきらめて腕力に訴えるバルジャン（笑）迫力のある格闘シーンは、ジャベールのほうが細身だといつもより多く萌えます、私。殴り倒された後ピクピクしながらバルジャン求めて伸ばされるジャベールの手も好き。

【幼いコゼット】いたいけな子役ちゃんは可愛いですね。メロディもかなり好きです。

【この家の主】はあい、駒田さんテナルディエの登場！です。あやしい「テナルディエ印」のお酒を試飲して「ウエ〜」している。この酒を渡された客が、やっぱり「ウエッ」となる場合と、結構平気で飲んでから別の客にすすめ「ゲッ、こんなの飲んでるのか」というパターンがあって面白いです。

　客に呼ばれると「クソッタレが！」悪態をついてから、あからさまな営業用スマイルになるのがまた笑えます。歌の途中で女性客二人にちゅっと両頬にキスされる場面があるのですが、この瞬間の駒田さんのうれしそうなお目々キラッが好きです。あと「スケベったれ」の歌詞は、本当にスケベっぽい響きで好き好き。

　テナルディエ夫人が出てくると、夫婦漫才開始。歌の合間、すれ違いざまにアドリブで罵りあったり、森さんの胸の谷間に杓子を挟んだり。客には愛想振り撒きながら、指をつかんで高いメニュー指差させたり、お金やものをかすめ取ったり、ひどいオヤジだな、本当。

　でもどういうわけか人気者で、奥様の陰口の後でも調子よく合わせ、最後には皆で踊りながら乾杯。とっても楽しいシーンです。曲の最後で、自分の酒を飲んで、オエっと瓶に戻してまた振っているのは「ぎゃー」ってかんじですが、このオヤジに愛想笑いですすめられたらおいしく飲めてしまうかも。

　それにつけてもいろんな舞台でケツにぶち込まれる機会の多い役者さんですな（笑）今回は奥様に酒瓶を突っ込まれて飛び上がってました。

【森の中】水桶をドン！と置いて振り返るリトル・コゼットの仕草が何故か好きです。びっくりしたのね。コゼットを驚かさないようおっかなびっくり近づき、名前を聞くや「コゼット！」と抱きしめるバルジャン。お互いがかけがえのない存在になる親子の、初めての対面。直前までジャベールと怒鳴りあっていたバルジャンが、ラーラー♪と裏声に近いやさしい声で歌い、二人で仲良く水桶を持って歩き出す姿は胸がぎゅっと切なくなるような美しさです。暗めの照明も幻想的で好き。

【取引】ファンテーヌへの義務で引き取りに来たはずなのに、一気にコゼットへの愛情が生まれているバルジャン。コゼット私の子だ、に微笑んで頷くリトル・コゼットちゃんは天使のように光り輝いて見えます。大好きなシーン。

【裏切りのワルツ】テナルディエ夫婦のハーモニーというか不安定な和音が相当に好きです。どちらかというと不協和音？ながらしっかりと聴かせるし。

　いきなりコゼットを可愛がって泣き出す夫婦の猿芝居はおっかしくて仕方がない。ストーリーがわからず、泣き所にも笑い所にも置いていかれがちだった初観劇時にも、このシーンは安心して笑ってしまいました。悪い企みがあるのはお前ら夫婦だろ！と心中でツッコミながら。

　で、バルジャンが怒って椅子を倒すと、今度はあからさまに怯える夫婦。びっくり顔・逃げ腰で仰け反った姿勢のまま、リトル・コゼットのお辞儀にあわせて膝を曲げる仕草も間抜けで最高でした。

　かくして悪夫婦（笑）から救い出したコゼットを、バルジャンが抱き上げてクルクル回るのが微笑ましくてとっても幸せ！　回りすぎてリトル・コゼットちゃんがふらつくのも愛嬌です。

　シーンのラストは10年後のパリのシーンの冒頭と重なって、乞食たちの手から守るようにコゼットを抱き上げ「コゼットは俺が守る！」とひと睨みしてからはけるバルジャンがものすごく好きです。なんて頼もしいパパ……。

【乞食たち】合唱ナンバーはどれもいいですね〜。陰惨なスラムで乞食たちが手を差し伸べて迫る光景は圧巻。全体の暗さを切り裂いて、ガブローシュの甲高い「ついて来ーい！」がまた心地よい。

　そしてマリウス＆アンジョルラス初登場の場面。岡田さんマリウスののびやかな第一声にうっとり。衣装がまたよいのです。もっさり巻き毛がかった黒髪と、白い襟立てシャツに黒のリボンタイ、前身ごろは短く、後ろ身ごろが燕尾気味の黒いジャケット。橋の上を走ったり、梯子を降りたりすると裾がヒラッ、ヒップがチラッ。←どこ見とんねん！　マリウスとアンジョルラスの手前にガブローシュが立ち、３ショットになって合唱に入るシルエットは、そりゃもう素晴らしいです。吉野アンジョルラスが腰を前に出したそっくり返り立ちで、岡田マリウスはビラの束を抱えてやや前傾、間に小さいガブローシュが立つと、絶妙のバランスでした。

　そしてアンジョルラスのしづむ的最萌え歌詞「殺せ、肥えた豚ども！」が聞けるのもココ。理想を掲げた潔癖アンジョルラスの氷のような心の表出。何のてらいもなくこういうセリフを叫んでしまえる青臭さが好きさ。

　で、大大大好きなマリウスとコゼットの出会いもココ。二人がぶつかって、目があった瞬間、それまでの時間の流れがぴたりと止まります。茫然とするマリウス、微笑んで首を振るコゼット。何と美しい二人でしょうか。

【強奪】で、いいムードを邪魔する人はやっぱり駒田テナルディエさん。憐れっぽく施しを乞う歌の表情は、白目をむいて間抜けでひょうきん。ところが、相手がバルジャンだと気付いた瞬間にギラリと目が輝き、口元には皮肉で悪そうな笑いがニヤリと浮かびます。この表情の変化の早さも、テナルディエの大きな魅力ですね。

　驚くバルジャン、テナルディエ一味につかまるコゼット、いきなりそいつを殴りつけてコゼットを救い出すマリウス。ぽやぽやして見えるのに、一発で相手を吹っ飛ばすパンチができるマリウスっていいなあ。当初このシーンはテナルディエに夢中で、背景の騒ぎに気付いたのはかなり後の時期ですが（笑）

【ジャヴェールの介入】このいざこざを収めるべく登場する警察のジャベール。この場面、高嶋さんのジャベールは9月の後半から、バルジャンに逃げられた後「俺の名を聞いて逃げたのか！」と興奮してテナルディエの首を締めるようになりました。それを受けて駒田さん、突き放された拍子にごろりんとでんぐり返ししたり、お許し〜とジャベールの腕にすがってみたり、おっ、こんな返しを！というのがまた楽しみでした。

　挙句、テナルディエのようなザコは眼中になく「ゴミを始末しろ！」と言い捨てて、バルジャンに思いを馳せるジャベールの執着っぷりがまた好きです。駒田さんのテナルディエはバカバカしくてやってられねえとばかりに「ヘーッ！」とか「ハーッ！」とか鼻を鳴らして出て行きます。ん、鼻を鳴らすのとはちょっと違うか……うまく表現できません、駒田さんがよくやるあのお声。

【星よ】萌えポイントは「ブチ込むぞ鉄格子」ジャベールが星に跪いて誓う正義って子供のようにシンプルで、何だか無性に愛しいです。

【あの娘を探して】闇の中、無伴奏で「コゼット思い出す」呟くエポニーヌは淋しげで切ない。マリウスの前では気を引こうと強がってみたりする姿もいじらしい。

　ところがマリウスはそんなエポニーヌにはまったく気付かず、コゼットを探してと頼みこみ「狂いそうさ〜♪」コゼットをまぶたに浮かべてよろけるように退場。最初に見たときは本当によろけて舞台袖に倒れてしまったのかと思ったほど、足元フワフワしてます（笑）

【ア・ベ・セー・カフェ】革命について熱く語り合う学生たち……に、乱入する恋ボケマリウス（笑）とろけた笑顔で遅刻してきて「彼女は幻♪僕に微笑んで♪夢のよぅに消えた♪」この夢の*よぅに*の岡田さんの歌い方と声が好きで好きで好きで。裏声に切り替わる絶妙なポイント、下腹に響きます。グランテールの「レーッド」にうれしそうに飛んでいって「燃える魂！」と答える笑顔も大好き。「絶望のい・ろ〜♪」と伸ばす声も好き。マリウスの恋心が移ったように好き好きになる場面です。

　さらに「マリウス、わかるけれど」と理解を示したうえで、お説教を始めるアンジョルラスが可愛い。おそらく恋をしたことがないであろう彼の生真面目さが愛しい。吉野アンジョは本当に大真面目に青筋立てて説得を始めるので、微笑ましいです。あと入口でもじもじしてしまっているマリウスを「遅刻だぞ」ってやさしい声で迎えてあげるのも微笑ましい。

　舞台のアンジョルラスって、何でこんなにマリウスを甘やかしてあげるのでしょうね？　原作のアンジョルラスなら、遅刻者なんか気にしないだろうし、色ボケしてる奴なんか絶対放っておきますって。このあたりはまた原作語りで。（まだ語るんかい！）

【民衆の歌】盛り上がる仲間を静め、歌いだすアンジョルラス。吉野さんのアンジョルラスはこの直前に耳を澄ます演技をしていたことがあったのですが、他人には聞こえない天の声が聞こえているようなかんじで、実は好きでした。私のアンジョルラスのイメージは、凡人には見えない光、聞こえない音が聞こえているちょっとアブナイ人。カリスマというより新興宗教の教祖タイプ。だからとってもイメージでした。

　そしてバリケードを築く位置を求めて行進、よいかんじに盛り上がる……ところに、コゼットを見つけたとエポニーヌがマリウスを呼び出しに来ます。でも仲間と行かなきゃ、と逡巡するマリウスを、強引に手を引いて連れて行くエポニーヌ。岡田さんのマリウスは引っ張られた瞬間、反対の腕が反動であーれーと揺れるのが大変可愛いです。

【プリュメ街】成長したコゼットとバルジャン。何だかコゼットがいきなり八つ当たり？？？と思っていたら、短縮版で歌詞が飛んでいたのですね。昔のＣＤの歌詞カードを見て納得。コゼットの「いつも満たされてた　あなたに愛されて」という歌詞、他はいいからこっちを残して欲しかったです、バルジャン贔屓（だったのか、私？）としては。バルジャンがどんなにコゼットを愛しているか、一朝一夕のマリウスとはわけがちがうのよ〜。いや、恋に落ちたコゼットは大変可愛いのですが。

【心は愛に溢れて】可愛い可愛い可愛い、大好きなシーンです！　岡田さんの「あふ〜れ〜ゆく〜♪」の歌声が本当に好きで好きで、いつでも脳内再生可能というか勝手に自動演奏されます。「燃える太陽の矢」とか「天使たちの音楽」とか恥ずかしげな言葉がどんどん出てくるし、幸せの絶頂。

　河野由佳さんの演じるコゼットとは、二人で歩み寄ったり、恥じらって飛び離れてみたり、思い余って突撃したり、うろうろちょこちょこ。指先が触れただけで全身が痺れる、初恋のあの甘い電流を客席にも流してくれる素晴らしい組み合わせでした。9月に入ってからはあまり動き回らなくなってしまったのがやや残念。

　すぐ横でエポニーヌが「片思いよ」って辛い思いをしているので、たいがいにしておけよバカップル！とツっこみたくなることもあるのですが、三人のハーモニーも絶妙で好きだったりします。

【プリュメ街の襲撃】で、ラブラブカップルを邪魔するのはやっぱりテナルディエオヤジ。一味を引き連れて襲撃に現れ、「無駄口叩くな！」なんて偉そうな割に、上着で顔を隠して一番コソコソしています。エポニーヌの登場にも一番ビックリ。さらにエポニーヌに反抗されるとそりゃもうびっくりして、殺伐としながらも反抗期の娘と父親の図。マリウスを助けようと必死で邪魔するエポニーヌに、モンパルナスがナイフを出せば「こいつはまかせろ！」咄嗟に庇う。その後は「このアマ！舐めるな！」等と言いつつ逃げちゃうんですけどね。完全に舐められちゃってるダメなオヤジがいいかんじ。

　ちなみにこのシーンのエポニーヌの悲鳴、大好きです。今回のキャストの悲鳴は「ギャー」系が多くて私の好みと外れるのですが、外国キャストのＣＤでは絹を裂くような「キャー」で心地よいです。ジェットコースター乗っても、西洋の方々は美しい悲鳴を上げるのですよね。どこかで悲鳴の練習するのかしら。

【ワン・デイ・モア】来たぜ、全員集合！のナンバー。（民衆の歌はテナルディエがいませんから……）やっぱり斉唱は迫力があります。ソプラノがぴーんと響く日には、鳥肌モノ。ここの出来があまりに素晴らしいと腰が抜けてしまい、幕間になっても立てなくなってトイレ行列に遅れます（苦笑）

　それにつけても、下水道から登場して「殺し合い大好きさ！」のテナルディエ夫婦、あの明るさがかえって怖い。大真面目なマリウスのソロに腹抱えて笑うシニカルさが、この人たちの生き方なんだなーと。

【バリケードを築こう】ニ幕のはじめ。マリウスにぶつかるようにやって来た少年がコートの前を開くと、男装をしたエポニーヌ。「場違いね私。でも一緒にいたい」なんていじらしい……。でもまったく鈍感なマリウスは、コゼットへの手紙を届けてくれとエポニーヌに託します。「わかってくれない！」怒って走り去るエポニーヌ。この後のマリウスの表情が、何とも言えません。エポニーヌの恋心に気付き、けれど僕は応えられない……これでいいんだ。僕と一緒にバリケードにいたらあの子まで死ぬかもしれないから。ごめん。僕は、仲間と戦う。岡田さんのほんの数秒の表情ですが、私はこんなふうに見ていました。ここでキュンと来ると、後で恵みの雨がどうしようもなく切なくなります。

【オン・マイ・オウン】切ない片思いを歌うエポニーヌ。原作の感情の起伏に乏しく見えるエポニーヌと違って雄弁です。「幸せの世界に縁などない」と絶叫した後で「……あいしてる」囁く姿が何とも切ない。片思いの経験がある人なら誰でもわかる切なさでしょう。一回しか聴いていない、新妻さんはここでほろりと泣けました。

　それにしても「話し相手は自分だよ」「あの人何も知らない」一方的に客席からマリウスに恋してしまった身にも妙にしっくりと合う歌詞ですな。今度カラオケで熱唱しよう（笑）

【バリケード】高さのあるバリケードのセットをちょこまか動き回り、ジャベールの顎をつかむ強気のガブローシュが可愛いです。「どんなもんだい」の「どん」で力が入るところが可愛いのだ。

　後ろ手に縛り上げられても毅然としているジャベールもカッコいい。

【恵みの雨】何故「雨」なのか。銃弾の雨？　それとも原作の草花に水をやるエポニーヌのエピソードからイメージが来ているのでしょうか。いずれにしても、舞台を作った人は相当にエポニーヌが好きなのでしょうね。

「痛くないか（わ）」と語尾だけ違えて、同じ旋律を歌うマリウスと瀕死のエポニーヌの演出が効果的です。弱々しく掠れ、ときに苦しげに高くなるエポニーヌの声に、涙声で重なるマリウス。

　「これでいいの」「たどり着いた」貧しさのどん底で辛いことばかり、テナルディエ一味で悪事ばかりさせられてきたエポニーヌ。暗い人生からやっと解放されて、愛しい人の胸で天に召される。束の間でも彼の胸の中にたどり着くこと、彼女にとっては至上の望みだったのでしょうか。原作で「好きだったわ」と告白するかわりに、マリウスにそっと口づけしてはかない命を終える。

　一方、目の前で死んでいくエポニーヌにただただうろたえるマリウス。7月にはそうでもなかったのですが、後半になると岡田さんは本当に泣きっぱなし。ラストのマリウスだけの「育てる」涙声は悲痛で胸がつぶれそうになります。

【苦悩の夜】エポニーヌの死に、悲しみ、動揺するマリウスに寄り添って慰めるアンジョルラス。ここも前半と後半で演技が変わっていまして、やっぱり友情熱いのは吉野アンジョルラスのほう。前半ではアンジョルラスの胸に泣き崩れたり（オペラグラスで直撃すると息が止まります！）、アンジョルラスの膝にすがって泣いたり。後半では、自分が悪いのだと両手で頭を抱え込んで自分の殻に閉じこもるマリウスの両肩を、ぎゅっと抱きしめて一緒に悲しんでくれていました。本当に舞台のアンジョルラスはお母さんのようにマリウスの心配をしているのね……。

【最初の攻撃】志願兵のバルジャンが参加し、戦闘が始まります。マリウスはまだ茫然としながらも体だけが動いて戦いに参加。戦闘の合間にはグッタリと持ち場に脱力して、頭も上げない。仲間に肩を叩かれて慰められたりしていますが、痛々しい。

　一方、いつもとは立場が逆転のバルジャンとジャベール。ここでバルジャンがジャベールを逃がす理由は微妙ですね。人を殺してはならないという神の御心なのでしょうが、あまりにも聖者な。あまりにも清らか過ぎる善良さは、生身の弱者にとっては畏怖の対象にさえなりうる。そういう意味では、頑固で一徹なバルジャンの生き方のあらわれですね。そりゃあジャベールのほうがショックを受けたろうな。

　2003.10.11追記：急に腑に落ちたので書いておきます。バルジャンは「君の職務だろ。恨みなどないぞ」と言い、ジャベールを逃がしながら「俺が生きていたら来い。プリュメ街55番にいる。逃げ隠れはしない」逮捕を促します。一幕の最後等で必死に逃げ回っていたのに、この心境の変化は何か？　それはマリウスの存在。コゼットを託すのに自分よりもふさわしい相手を見つけたから。バルジャンは砦に来た時点で既に、自分の命に代えてもマリウスを連れ帰ってコゼットを託し、自分はジャベールに捕まって、己が罪を償うつもりだったのでしょう。あ、そこまで覚悟していたんだ、と納得。改めてバルジャンの決意の厳しさに打たれました。だからこそ、ジャベールも逮捕に行けずセーヌに身を投じたのか。13回も見て、何で今頃腑に落ちるかな……。

　夜になると、朝までは攻めて来るまいと臨戦体制を解くアンジョルラス。「みんな寝ないで明日の戦いの準備せよ」と命令した直後に「マリウス、少し休め」というのにはちょっと笑ってしまいました。そりゃあマリウスは実際心理的にボロボロですが、女子供もいる前でアンジョルラスったら甘やかしすぎ（笑）アンジョルラスのやさしい命令に、戸惑いながらも、マリウスは頷いてバリケードを降ります。

【ドリンク・ウィズ・ミー】「死など無意味じゃないのか？」懐疑的なグランテールを睨みに来るアンジョルラスがツボ。彼の潔癖な理想主義もまた、生身の弱者を傷つけるものでしょう。そのガラスのような硬質さこそが、アンジョルラスという男の美しさですが。自分はそうはなれないからこそ、そこに惹かれてしまっているグランテールとの関係がとってもJUNE的。アンジョルラスはグランテールの酒を受けずに他の人の酒を飲み、冷ややかにグランテールを睨み続ける。美しくも冷たい光を放つアンジョルラスの美貌。惚れた弱みのグランテールは、耐え切れずに先に目をそらす。背を向けて、砦の頂上に戻っていくアンジョルラス。ああ、切ない。（以上、吉野アンジョルラス×伊藤グランテールにて）

　アンジョルラスが去った後、グランテールの問いに対し、エポニーヌの死を目の当たりにしたばかりのマリウスの答えは「死んでもいいさ、コゼットは旅に出る」「今は虚しい人生」ダメダメですね、この男。

【彼を帰して】深夜、すっかりダメダメになって、丸くなって眠るマリウス。（プレビュー公演では、この場面の岡田さん、のびのびと手足を伸ばして寝ていてびっくりしました。皆が戦いの準備をしている砦の真ん中で、何て無防備な。そりゃあ、アンジョルラスも心配して面倒見るわあと納得）そっと近づいて、寝顔を見守るバルジャン。

　バルジャンはここでおそらくほとんど初めてコゼットの恋人マリウスの顔を見るわけですが、老いてやがて死ぬ自分ではなく、若いマリウスをこそコゼットのもとに帰して、と歌う。歌詞は「彼を帰して、うちへ」原語でも「bring him home」なっていますが、常に点々と流浪してきたバルジャンにとってのうち、homeはコゼットなのでしょう。それまで石のように心を閉じてきたバルジャンの唯一の愛情の寄せどころ、娘であり、母であり、恋人でもあるコゼット。そのコゼットのために、自分ではなくマリウスを帰して、と歌うバルジャンの心情は深いものがあります。観客も同じ気持ちになるためには、ここまででマリウス役者がいかに客の心を掴んでいるかが結構重要なポイントだと思うこの頃。そうでないとうっかり、マリウスじゃなくてバルジャンを帰してあげたいと思ってしまうから（コラコラ）

【苦悩の夜明け】頼りにしていた市民は蜂起せず、見殺し状態となったバリーケード。砦を去る女たち。どうする？と見交わす視線を振り払い、むしろさっぱりとした表情で砦を上っていくマリウスが印象的。

【第二の攻撃】ガブローシュの見せ場。プレビューで衝撃を受けたのはココでした。キレたマリウスやアンジョルラスやバルジャンがオタオタしているうちに、え、まさか？というかんじで、どうしようもなく辛くて……。千秋楽の宮里ガブローシュは、瀕死なのに全身全霊の力を振り絞って立つ姿が壮絶でした。

【最後の戦い】「死のう僕らは」「自由を世界に！」理想を叫んで、散っていくことを覚悟するアンジョルラス。頷いて銃を取る仲間たち。あまりに美しくて……辛い場面です。

　マリウスが足を撃たれて転がると、砦の頂上からアンジョルラスが飛んできて、生死を確かめます。頬を叩いてもぐったりして動かないマリウスに、逆上して？砦を駆け登り、仲間の制止を振り払い、赤旗を振る。格好の標的は撃たれて、散る。戦いに加わらず酒ばかり飲んでいたグランテールがそれを追って酒瓶を振って撃たれ、これを皮切りにバリケード陥落。ここについてはいろいろ語りたいのですが……原作語りにて。

　陥落直後の静けさの中、マリウスの寝返り（笑）にまだ息があるのに気付き、担いで下水道に逃げ込むバルジャン。ここでバルジャンが「うぅ」「あーっ」とか苦痛のうめきを上げるのが実は好き。いや、大変だと思いますよ、片腕怪我しているのに、男一人担いで戦場を脱出するのは。

　バルジャンが逃げた直後に、探しに来るジャベール。バルジャンの姿は見つけられず、頂上でがっくり脱力する姿が好きです。

【下水道】さて、テナルディエの見せ場というべき場面ですが、やっていることはバリケードから持って来た死体から金目のものを剥ぐ、ペンチで金歯を抜くなどというゾッとするような行為。しかも楽しげに歌い踊りながらなので、相当に不気味。照明とドライアイスだけのシンプルなセットがいっそう不気味さを際立たせます。

　死体（まだ死んでないけど）＝マリウスが指輪をしているのに気づくと「むーっちゅ！」と音を立てて指輪にキス。死者がはめたままの指輪にキスするなんて！と嫌悪感のこみあげる場面なのですが、駒田さん萌えかつ岡田さん萌えの私としては、同時に大変刺激的でもあり（苦笑）衝撃は倍増でした。

　そして歌い上げるソロ。弱者・罪人をも許す神の慈愛を信じ、自己を犠牲にしても他人を救おうとするバルジャンと、厳格に法を守り罪人には報いを与えることが神の御心と信じるジャベール。その二人とは違う「神様死んでらあ」と断言するテナルディエ。それこそが、生身の人間たる彼の弱さであり、しぶとく生き残る強さである。嘲るように、うそぶくように、けれどどこかにあきらめを秘めて響く「天国見上げても、丸い月が見下ろすだけ」毎回歌声に聞き惚れながら、あれこれ感じるところもある駒田テナルディエの深さに圧倒される場面でした。

【ジャべールの自殺】何故ジャベールが自殺をするか。これも深いテーマです。演じる役者、見る客によって、観るたびごとに、別の解釈ができる。最初に私が「ああ、そういうことだったのか」と納得したのは岡さんのジャベールでした。彼だって、弱者を虐げたかったわけではないのです。彼なりに、社会の矛盾と戦って理想を実現したかった、それだけ。コンプレックスの中でそれでも潔癖に生きてきた彼だけに、傷ましい結末でした。

　そして自殺の旋律は、プロローグでのバルジャンが司教様に諭されて「ジャン・バルジャンは死んで生まれ変わるのだ」と同じ。セーヌに身を投げたジャベールは、果たして幸福に生まれ変われたのでしょうか。法と正義が弱者を虐げることのない、彼が苦しまずにすむ世の中に？

【犠牲者たち】たくさんの人が死んだ後で「変わらない何もかも。ぐるりと回るだけ」何とも辛い現実。

【カフェ・ソング】仲間たちが死に、からっぽになったテーブルと椅子に涙するマリウス。仲間が死に、彼だけが何も変わらない現実に取り残されている。背後に立った仲間たちの姿にも振り返らず歌う、涙ながらの岡田さんの絶唱には、これから彼が一生負っていくだろう喪失の痛みがありました。最後にぐっとグラスを飲み干す場面は、まさに現実の苦さを飲み下すイメージ。

【エブリデイ】コゼットの看病と慰めに少しずつ回復していくマリウス。痛みは消えないけれど、薄れて忘れることもできるのでしょう。二人で手を握り合い、バルジャンが来たのに気付くと恥ずかしそうに手を離すシーンが好き。二人の手を、重ねてやるバルジャンと、それだけで舞い上がるマリウスも。

【バルジャンの独白】自分の過去を告白するバルジャンと、コートの裾をきちんと合わせて話を聞くマリウス。ここは原作のマリウスだとバルジャンに対するあからさまな嫌悪が出るのですが、舞台のマリウスはそんな気配がないので好きです。

「会えば別れが辛い」とコゼットには会わず、マリウスの手を握り、あるいは手にキスをし、あるいはぎゅっと抱きしめて立ち去るバルジャンの心情を思うと……胸が痛みます。

【結婚式】世にも美しいカップルの結婚式。幸せいっぱいのコゼットとマリウス。本当に純白ドレスのコゼットが可愛くて可愛くて！　ここの斉唱も大好きです。自分の結婚式（あるのか？）で使いたいくらいだ。

【宴会乞食】マリウスに情報を売ろうと、祝いの席に変装して潜入するテナルディエ夫婦。この変装が、白塗りにバロック風のカツラに、極彩色の正装という凄まじさ。メイクは毎回微妙に違っていて、麻呂眉にほっぺに赤いハートだったり、弓なりのつながり眉にタラコ唇だったり。マリウスにぶん殴られて倒れても悲壮感が漂わない道化ぶりが見事です。ゲロの表現でハンカチを使うところとか、オカマの紳士にハンカチで攻撃するところとか、ハンカチを小道具として器用に仕立てるあたりも大道芸もこなしそうなコミカルなテナルディエで好き。

　で、マリウスたちが去った後、銀の皿を盗もうとしていたのがバレて給仕のせいにしたりの小芝居があるのですが、これが毎回面白い。「ドロボー！」呼ばわりされてびっくりする給仕のリアクションも面白い。夫人のドレスから食器が落ちれば、天から降ってきた、という仕草をしたり。見え透いた猿芝居についつい結婚式の客も劇場の観客も乗せられて誤魔化されているうちに、指揮者の指揮棒を「シュッ」とテナルディエが振る（ここの周囲の空気を絶妙に操る仕草が妙に好きです）と音楽再開、宴会の主役然と踊りだすテナルディエ夫妻。

「砦が落ちてもオリャ生きる！」「金持ちになってお前らと地獄で！」しぶとく生きるけど、地獄に落ちるような（いや、この世が既に生き地獄か）悪い人間だと自覚している潔さも好きです。最後の民衆の歌でも「我らの味方」には入っていませんものね。

【エピローグ】コゼットをマリウスに託したら、急に老けて死を迎えるバルジャン。そりゃあ、コゼットは「俺の命」ですもの。コゼットがバルジャンのhomeなのよ。司教様にもらった燭台を灯し、祈るバルジャンを迎えに来るファンテーヌ。バルジャンにとっては、彼女が聖なる女性だったのでしょう。

　まさに臨終間際、真実を知ったマリウスがコゼットを連れて駆けつけます。衰弱するバルジャンに泣いてすがりつくコゼット。「パパ、生きて、生きるの！」少女のように駄々をこねるコゼットに、バルジャンが微笑みます。もうこれだけで泣けて泣けて泣けて。

　生きている間、己の罪をあがなうために、正しく善良であろうとして、苦しみ続けたバルジャン。ようやく重荷を下ろし、ファンテーヌとともに天に上ります。既に生きる辛さから解放された、ファンテーヌとエポニーヌとバルジャンの三人が並んで立つ。

「誰かを愛することは、神様のお傍にいることだ」三人が手を差し伸べた先には、悲しみ泣きじゃくるコゼットを、しっかりと抱きしめるマリウス。幸せな二人は、死んでいった者たちが、無事を願い、幸せであれと願った、希望の象徴。

　ここで聞こえてくる民衆の歌。「列に入れよ我らの味方に」愛する人のために、理想の光を求めて戦い、夢を抱いたまま散っていった者たち。召された彼らに見守られながら、彼らの熱い思いを継いで、希望の明日へと生きていく者たち。客席にいる私も、きっとその中の一人。

　感動のフィナーレ、と一言で片付けてしまうにはもったいないこの場面、是非ともその目で見てください。直近はとりあえず博多座ですね（まだ言うか）

【カーテンコール】レミゼのカーテンコールは楽しいです。とくに平日はリピーターが多いのか観客も相当タチ悪くて5回も6回もやるし（笑）テナルディエ役のために終始ダミ声で根性悪のオヤジだった駒田さんも、ふっとカッコいい素顔に戻っていてビックリするし（笑）

　と、舞台下から投げた花を、役者が客席に投げ返すというレミゼならではのイベントがあるのですが、花が届く前方席は多くなかったにもかかわらず、一度だけ手にすることができてうれしかったです！　端席だったので、噂に聞いていた熾烈な奪い合いもなかったですし（笑）やっぱりあの感動の舞台からこぼれてきた何かを持ち帰ることができる、というのはうれしいものでした。

　でもいちばん好きなのは、客席も含めての全員合唱。1800回記念のときと、最終日2日でその機会がありました。観劇後って、わけのわからない興奮が体の中に渦巻いているので、それを歌うことで放出できるので大好き。（私は裏声で歌うほうが効果は高いようです）何より、舞台を終えたばかりの役者さんたちと一緒に歌えるのがうれしい！　劇場さんが歌詞を出してくれたので、歌詞をちゃんと覚えていない素人でも参加できました。

　さて。

　それにつけても恐ろしい分量（笑）ここまでおつきあいくださった方、ありがとうございました。人に伝えるというより後で自分で読み返してこの感動を反芻するための観劇記、他人が読んでもわけわかんねーよ！な部分がいっぱいで……おつかれ様でした＜(_ _)＞

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fin.