金谷ヒデユキワンマンLIVE いつもなら宙にちょこちょこっと書いて済ませるところなんですが、今回は何かいっぱい書きそうなのでこっちにしてみました。それにここんとこ心身沈んでて、壊れ日記ご無沙汰してましたからね。（沈んでいる詳細は書きません。子供のワガママですけん）たまにはテンション高めでいってみましょー！ あ、ここから先は私個人の「壊れ日記」であって、ライブレポではありません。レポは金谷さんのオフィシャルサイトにいずれ載るはずですので、日記と掲示板とLIVEをご覧ください。あと、セリフとか歌詞とかうろ覚えです。あらかじめ申し訳ございません＜(_ _)＞ 会場のHOT SHOTは大久保にあるライブハウス。金谷さんはここではよく歌われてますが、ワンマンで拝見するのは初めてでした。開演20分前に入って、水割り片手に最前列真ん中付近に着席。いや、あんまり真ん前も恥ずかしいのですが、両サイドはもう埋まっちゃってたんだもん。あと本当はジャックダニエル飲みたかったのにうっかり「スコッチ」注文しちゃってバランタイン。「バーボン」と頼むべきだったのですね。次行くときは憶えておこう、とここにメモしてみる違いのわからない女。 定刻数分過ぎに、入口ドアから金谷さん登場。「今日はようこそおいでくださいましたー！」私の目の前で頭を下げてバイオリンの小澤さんとパーカッションのえのっちさんとステージへ。 えーと、いきなり恒例の脇道話していいですか？ 衣装。ミーハーなもんで（笑）金谷さんは、バカライダーのロゴ入り黒Ｔシャツに、白いシャツを羽織り、絞り染めっぽい黒いパンツ。髪はさっぱり短めで、いつも通りのイメージですね。えのっちさんは何故か藍色のじんべえさんスタイル。で、小澤さんが！ 立て衿の白いシャツにグレー系の蝶ネクタイ。燕尾服の上着とか取っちゃったみたいな状態で……えーと、はっきり言って大悦びでした、正装好きの私（笑）バイオリン弾きなのでもともとクラッシック系の方なんでしょうかね。カジュアルスタイルが多い金谷さんのステージに、不思議にひっそり馴染んでる正装系。控えめな性格（客から見る限り）の小澤さんだからこそ、の美しい絵になってました。ほう。 さて、本題。ライブなんだから、衣装に見惚れてる場合じゃないって（笑）とばかり、いきなり、私の好きな「STAND FOR ME」で始まりました。「どこにいようと何をしてようとそこがオレの場所」「オレはここに立っている」いまの私が、自信を持って口にしてみたいコトバ。金谷さんは楽しそうに、ステージで歌っていました。 と、いきなりアクシデント。金谷さんの弾くアコースティックギターから、一本の弦がいきなりブラーン。四弦がはずれてしまったとのこと。焦る金谷さん、？を飛ばす観客、しばし混乱しながらの演奏が続き、楽屋から飛んでくるギターの畑野さん。畑野さんのフォローに安堵し、間奏でエレキギターに持ち替えたりして、何とか曲終了。畑野さんはどうやらもう少し後からの出番だったようですが「このまま入っちゃってよ」引き止められました。 で、「じゃあ、弦張るから何かしっとりとしたやつやってて」と畑野さんに頼み、弦を張りはじめる金谷さん。ステージの中断をつなごうと、ギターを爪弾き始める畑野さん。パーカッションのえのっちさんが合わせて、バイオリンの小澤さんが乗る。……これが、良いのですよ！ その場の即興演奏が、非常に心地よい。しっとりから歌い上げ調になり、朗々と歌う小澤さんのバイオリン。さすが人の声に近い音色の楽器、表現力がありますなあ。衣装も素敵ですなあ。ここぞとばかりバイオリン奏者に魅入る小澤さんファン。←いつのまに（笑） しかし金谷さん、今度は「ピンがない」弦を止めるピンがないらしいのです。床に這いつくばって探す金谷さんとスタッフ。バック演奏にあわせた「前のほうのお客さん、一緒に探してよ♪」金谷さんの救援依頼に、私や周囲の観客も音響機器の下とか探りはじめたりして。「スタッフは楽器屋で買ってきて♪ え、もう閉まってる？ 俺を待ってはくれないんだね♪ すげえ、何が起こるかわからないステージ。でも本人結構楽しんじゃってます、すみません」適当に実況歌をつなぐ金谷さん。それでも見つからないピン。すると客席から業界関係者らしき方が「金やん、割り箸で止まるかも！」すぐさま割り箸が用意され、ピンのかわりにギターに刺され、調弦開始。「ありがとう♪ ついでに音も合わせてね♪」ここでスタッフが替えのピンを調達してきたのですが「せっかくだし」と割り箸ギターで演奏再開。いやあ、滅多に見られない光景でございました（笑） で、歌われたのは「アメとムチ」……いきなり泣かすかよ、ってくらいに私の好きな歌。歌詞をつまんだだけではこの歌の素晴らしさは伝わりませんので割愛。ちなみに古い話ですが、ハルミ・シリーズの「土砂降りの中を駆けてゆけ」には微妙にこの曲の影響が入ってます。土砂降りの中楽しそうにしてるイメージだけですが。 微妙な雑音が入るので、割り箸からまたピンに替えたり、スタッフがアンプ線をいじりに来たりしつつも、曲は進んでいきます。 タイトル未定の新曲「猫と君と僕がいた部屋（仮）」は力の入り過ぎない、やさしい歌で、私的にヒット。金谷さんの歌い方も、やさしくてちょっと気だるげ。曲を作りながら眠っちゃって、朝起きたらできていた、小人さんが作った曲です、というコメントがぴったり。普段の私なら朗々と歌い上げる系の歌が好みなのですが、この曲には金谷さんらしさ、金谷さんの声のよさが最大限に乗っていたと思います。曲調が派手ではない分、「お笑いやめます」宣言直後の歌唱力はともかく感情が全面に出ていた頃と、歌唱力がついてきて感情が抑えられたようにも聞こえた「マホロバケイション」リリース直後の頃を過ぎて、ああ金谷さんにしか歌えない歌を歌うようになったんだあと実感した一曲でした。抜くところは抜くし、張るところはお笑いの頃の強引さスレスレで張る絶妙な力加減。その後も、既に聴き慣れていたはずの「闇雲」で裏声に変わるチェンジ・ボイス付近の声の使い方にゾクゾク。高音が魅力的な歌手はたまりませんね。下腹にクる。 しっとり系の曲が続く中、バンドメンバーが少しずつ減っていきます。そういえば「一人編成、二人編成、三人、四人、五人編成と姿を変えお届けする」ってサイトに書いてあったっけ、増えていくんじゃなくて減っていくのかーと思い出す観客。畑野さんと別れを惜しんだ後「やっと二人きりになれたね」小澤さんに笑いかける金谷さんと、にこにこしてるけど淡白な小澤さんの反応が腐女子的にツボだったりしました（笑） やがてステージの上、一人きりになった金谷さんが歌ったのは「気高き枝に」これは私、初聴きだったと思うのですが、凄い！ 歌詞がスゴイ、曲がイイ、金谷さんの熱唱は鳥肌モノ。詞曲の持つ世界観、生身の金谷さんの情熱、路上ではこれは聴けません。勿体ない。ライブで聴きましょう。っつーか、公共の電波でどうしてこれが聴けないの？ ファンの贔屓目をとっぱらっても、これは壮絶な名曲だと思うんですけど、レコード会社さん。 熱唱に、観客がはあ〜っとなっているところに、飛び込んでくるバンド・メンバー。今度はベースの斎藤さんと、ドラムの渡邊さん、再びギターの畑野さん。 前半のしっとりムードを吹き飛ばすように、アップテンポで賑やかに。ドラムがお腹にズンズン、耳を音が塞いで、ああ、これぞライブハウス。金谷さんだもんな〜、しっとりしたままで終わるわけないか〜ってかんじ。そういえば、斎藤さんの衣装がかなり強烈だった気がするのですが、演奏の迫力がスゴすぎて意識飛んでしまいましたな。 ふと懐かしい曲と思えば「スキヤキ」生で聴くのは私は久しぶりで、うれしかったです。久々に聴くと、また違う意味が見えてくる深い歌詞。「『スキヤキに春菊は入れないでね』君の言葉今も守りつづけてる」等身大すぎて三のセンにも聞こえる、その分ストレートに胸に響くラブソングは、金谷さんならでは。巷に流れる気障なラブソングの百倍、金谷さんのラブソングには弱いのです、私。 水球普及のために作ったという「水のリズム」では、白メッシュの水泳帽とゴーグルを装着して歌う金谷さん（笑）クロールの動きで踊り出すし、いやーさすがにその衣装は……と笑いつつ、歌い始めるとカッコよく見え始めるから不覚。 「カッコイイ俺」では泣いちゃいましたよ。「どんなに茨の道でも必ずひとつ歳を取ってみせる」本当にカッコイイんですもん。あー、私もぐちょぐちょ沈んでないで、カッコよくなりたい。……という書き込みを昔オフィシャル掲示板にしたら「ゆっくりでいいよ」というレスを返してくれたのも金谷さんでしたっけ。……いかん、カッコよさ反則レベル。 しかしギター、ベース、ドラム、バイオリン、パーカッションと総勢で「バカライダー」「マホロバケイション」（前奏のあの特徴あるメロディは小澤さんのバイオリンの華やかな音色がすっかり定番になりましたなあ♪）と来られては、めそめそ泣いている暇もありません。ノリノリに巻き込まれて、こっちまで楽しくてしょうがない。まだまだ聴きたい、と手の感覚がなくなるまで拍手してアンコール。 アンコールはフルメンバーでの「STAND FOR ME」いまの私にはとても深いコトバ「俺はここに立っている」を繰り返す金谷さん。本当に素晴らしい、見に行ってよかったと思えるステージでした。そういえば「6/4虫歯の日、虫歯も治すライブ」なんてＭＣしてましたが……虫歯治療どころか私の人生変えたかもしれませんよ。もしかしたら。 ライブハウスの外はあいにくの雨。駅までは徒歩三分、傘を差すのも面倒で、うつむいて早足で来た道を、帰りにはパラパラ落ちてくる雨に顔を上げて歩く。また、金谷さんのライブを聴きたい。それが私の心を占めていた思いでした。 |
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